もはや、スペインに うかがいまして
5日も 経ってしまいました。
光陰 矢の如し とは まさに、
このことでございますね。
さて、本日が 最後の スペイン!という事で、
まずは、うかがって まいりました

トレドはですね 、
『もし1日しかスペインに居られないのなら、
迷わずトレドへ行け』
と言われるほど 有名な 観光地でございまして、
「町全体が博物館」と言われ、
タホ川 に囲まれた旧市街は
世界遺産に 登録されております。
また、
ルネサンス期の スペインを代表する
ギリシア人画家
エル・グレコ が活躍した町としても有名。
見どころは、
トレド大聖堂 をはじめとした、
諸教会や 所蔵されている芸術品。
また、伝統工芸である
象嵌細工(ぞうがんざいく)も目玉。
そして、奈良県の 姉妹都市。
らしいです!
すみません!
うかがうまで わたくし トレドの事
何も知りませんで!
もうね、現在のわたくしの 情報は、
カリスマ スペインガイド の カルロスさんと、
グーグルあんどウィッキペディーア氏の
二大巨頭から授かった
(っていうか コピペした)
付け焼刃の知識で ございまーす☆
あしからずー
ただ さすがにですね、
美術畑 出身でございますので、
エル・グレコ は 存じ上げております。
【聖衣剥奪】1577-1579
トレド大聖堂 所蔵
彼は、スペイン ルネサンス期を
代表する画家でございまして、
元々ギリシャ人の為 本名は
ドメニコス・テオトコプーロス と おっしゃいますが、
「 えー何?
覚えんの めんどいよ
セニョール 」
と 言われ続けて グレたのでしょうか。
グレコだけにね。
エル・グレコ というのは、
「ギリシャ人」という意味のあだ名でございます。
さしずめ わたくしでしたら、
「大和 ナデシ子」と 名乗るところでしょうが、
Mami の方が
はるかに キャッチ―で 呼びやすいので、
ご愁傷様です!
(なんか ドヤ顔)
↑↑
こちらは トレド市にございます大きな会議場ですが、
「エル・グレコ」の 名前を かかげております。
グレコ氏は やはり、画家としての 技術が素晴らしく
各地を巡って 目も肥えてらっしゃたので、
個性的 かつ、
当時としては かなり先んじた表現で
作品を残されております。
そして なかなかに、アーティストとして
我の強い おっと
高いプライドを お持ちの方
だったそうです。
例えばですね、
グレコの 最高傑作と言われております、
『オルガス伯の埋葬』の逸話。
「 YOU いー感じに 描いちゃってよ~」
と おっしゃる 教会という クライアント様 を相手に、
「んじゃ とりあえず 金貨1.000枚 で」
と 高額な契約を交わしました。
出来上がりも 素晴しく、いざ納品!
となりましたら、
「ちょっとちょっと~ 笑笑
YOU !
マジで MEが そんな金額
払うと思ってるわけ~? 笑」
と ぬかす、教皇さま相手に
「 てやんでぇ
この名作ビタ一文 まけられっか !! 」
と 裁判沙汰 にまでにされた
猛者
結果、
キチンとした契約でしたので、
グレコ氏が 勝訴されまして、
無事に 現在の金額では、
数千万円ほどで 買い取って いただけたようです。
なかなかどうして、
アーティストとしては がめつい いやいや
タフな ハート をお持ちの 方だったようです。
くだんの『オルガス伯の埋葬』でございますが、
「まぁ 21世紀になっても、この作品を目当てに
こんなに観光客の皆さまが来て下さいますから、
しっかり 元も取れましたし、
教会としては 安い 買い物だったんじゃ ないですかね~」
と おっしゃるカルロスさんの一言は ごもっともで、
保存状態も良く、素晴らしい作品です。
ちなみに、
グレコは トレドの街の 風景画も残しております。

この日は、あいにくの曇り空だったのですが、
「本日の お天気はあんまりですが、
グレコの絵の空も、
ちょうど このよう 色合いだったので、
絵描きの皆さんには
いい雰囲気かもしれないですね~」
と、カルロスさん。
んー! なるほど !!
ぃよっ!
名ガイド!
そんな感じに、
トレドの空が 大変 情緒的に感じます中、
わたくしは 色々な所を巡りました。
こちらは トレド大聖堂
もうね!
中は んまぁあ
豪華絢爛で ございましたよ。
日の沈まぬ スペイン帝国 ここに極まれり!
と申しますかね。
インカから お持ち帰りした 黄金
全部ここに つぎ込んだっしょ?! ってご様子で。
峰不二子 女史が お越しになれば、
確実に
ルッパーン♡
が 大連呼されるであろう 金銀財宝。
ホントに ちょっと、見てやっておくんなさい。
はい
キーン!

キーラ!

キーン!

ルッパーン ♡
こんなの 一部です。
もうね、見どころばかりなので
おなか一杯になります。
そしてね、こちらの素晴らしい所は、
これほど 華やかでありながら 品が イイんです。
ケバくないのですね。
やはり 芸術の国は 格が違います。
さて、中世からの 芸術作品も 素晴しいのですが、
やはり スペイン、現代アートも お盛んです。
ちょっと、こちらを ご覧ください。
↓↓

えーとね。
コチラ。
アートです
なんと、まだ ご存命の、
スペインでも 有名な 人気デザイナーさんが
最近になって 手がけられました、
青銅製の 現代アートです。
定期的に水 が流れたり、たまったりします。
青銅で出来た ミドリの枝 っぽいモチーフが、
敷き詰められております。
かなり 凝った造りです。
製作に当たりまして、
日本円にして
4.000万円 程の助成金が出たそうです。
えー((((( ゚д゚)))ー!
いやー
あたしゃ 最初
カールロースさーん!
コレは
中世に使われてた
お便所の 遺跡 でーすかー?
なーんて
聞きそうになったのですが……。
まったくもって、
こちらの作品に込められた 意図を
存知上げないものですから
なーんとも 申し上げにくいのですが、
ねー。 芸術ってね。
後世になるとね、
格段に 評価が はね上がったりするわけですから、
今後に期待!
大器晩成型 !!
そうそう。
現代アートと 申しますと、
わたくしには こちらが お好みでございました。
ホイ。
シャッターの ラクガキアート です。
レベル高し!
それもそのはず。
トレドでは お坊ちゃん方による
シャッターへのラクガキが多くてですね、
大人の皆さんが 困ってたそうなんです。
観光地なのに台無しだし、風紀も乱れますしね。
そこで、大人は 頭をひねったのですねー!
あえての!
シャッター ラクガキ
アート コンテスト
が開催されました!
お題は、「トレド」!
上の作品は、
トレドの街並みを伝統工芸の
象嵌(ぞうがん)細工風に仕上げた名作です。
ラクガキボーイズも、
上手い作品には 敬意を払うもので、
上から描き潰したりは されないのです。
そのコンテスト後、
トレドの街から
ラクガキは
いっさい なくなったそうです。
アートが 生きてる!
って感じがして
なんか
カッコイイっすよね~
ちなみに。
先ほどから話題の、ゾウガンって何だい?
って、お思いの
レディース アンド ジェントルメン。
コチラが、象嵌細工です。
やっぱし キンキラー !!!
日本でも、刀や甲冑に使われる 伝統技法です。
スペインで 伝統的な物は、幾何学模様で、
コチラのような お花のモチーフは、
20世紀 前半からの 流行だそうです。
現在では職人さんが減ってしまったようですが、
運が良ければ 窓辺で座って、
金の糸を 型に埋め込んで行く職人さんの様子を
見る事が出来ます。
ちなみにですねー
トレドは 川が流れておりまして、
そちらの お水を使った
金属全般の加工も 盛んだったようなんですね。
なので、
永遠の少年たちが
目を輝かせそうな品も、
お店の中には 数多くございます。
刀に、
鎧。
ヨーロッパっぽ!
ちなみにですね、
インターネットで調べましたら、
刀が1本 2030ユーロだそうです。
んー!
だいたい 30万円ぐらいですかね !!
旅の 良き 思ひ出に
ぜひ
お買い求めください!
『 もし
1日しかスペインに居られないのなら
迷わずトレドへ行け 』
こちらの言葉は、本当だと思います。
古い物も 新しい物も。
わたくしの 知らない、「スペイン」が
ソコ には ありました。
大聖堂の横では、
大変 お元気な セニョールが、
声を 大にして おっしゃっていました。
ハイ!
コーチラ―ノ
トレド大聖堂 ノ ガーイドブック !!
当店 トークベーツ !!
カーカク ハカーァイ !!!
日本語かよ セニョール !
私)
「え、カルロスさん。
このオジサンのトコで買うと お安いんですか?」
カルロスさん)
「いや? 変わんないですね~
あ、でも!
絵ハガキ 2枚。 ついてきます。」
過大広告だよ セニョール !!
わたくしが 過ぎ去ろうとした後も、
彼は 高らかに、のびやかに、
おっしゃっていました。
シーバ リョタロー モ
買ッタよ!
コーノ
ガーイドブック !!
なぬー((((;゚Д゚)))ー !!!
司馬遼太郎も
ソレ買うたんかいな
セニョ―――ル !!!
古都 トレド
わたくしの 知らない、「日本」も
ソコ には ありました。
さて。
スペイン 最後の夜。
わたくしが 向かいましたのは、
マドリードのレストラン。
フラメンコが 楽しめるお店です。
19時に、お食事をいただいて、
21時から フラメンコショー。
時間がたつにつれ、
なんだか どこよりも 冷房が効いてくるのは、
これから熱く踊られるダンサーさんへの
ご配慮なのかもしれません。
店内は、イスラム風の装飾で、
大変に エキゾチックです。
時間になりますと、
3人の男性が 舞台に出て イスに着席。
ギター 1本。歌手は2人。 そして手拍子。
音響などは、一切ありません。
しばらく、
ふつふつと 男性が手を叩き、歌ったあと、
女性の踊り子さんが出てきます。
絶対に乱れないリズムと、
振動が伝わる程のステップが 常に店内に響きます。
絵に描くとしたら、
深紅のバラを 真っ黒なタールで
ふつふつ 煮ているような
沸き上がってくると 金色の星が はじけるような
そんな イメージです。
フラメンコというモノは もっと
ただただ ド派手で、
ド明るいモノなのかと 思っていました。
ですが、
踊り子の 皆さんのお顔は、
とてもミステリアスで
苦悶の表情にさえ 見えるのです。
音調は いつまでも、マイナーなままで、
手拍子も、
バチバチと 打ち鳴らす
というよりは、
やはり ふつふつと
柔らかく
叩きつづけるのです。
大きく激しく動くかと思えば、
静かに舞台のフチを歩くような ステップで。
さらけ出したいような。
隠し通したいような。
得体の知れない 強さが ソコにはあるのに、
なぜなのか どこまでも 悲しくもなって。
ああ
コレが この国の人達の
「情熱」と呼ばれるものなの かしらと
思ったら、
なんだか 嬉しいような 切ないような気持ちで、
泣きそうになりました。
スペインは、奥が深いです。
長い歴史があって、
たくさんの文化があって。
頂点を極めたり、
一掃されてしまったり。
わたくしの知らない 国なのです。
マドリードは人口も多くて、
店員さんは いつも忙しそうで、
道を行く人も、早足でした。
それでも、声を掛けて何かを尋ねると、
おかしな アジアのちびっこに 戸惑いながらも
皆さん 笑顔で 話してくださいました。
陽気で明るくて、
ド派手で ハッピーな人達 かと思っていたのですが、
思ったよりも複雑で、繊細で、
優しそうな人達でした。
また行きたいなー スペイン。
強さだけが 情熱じゃないと、
大変 勉強になりました。