呼吸を止めて 9月

 

 

わたくしの目の前を、
9月という名の 今月が、
足早に 駆け抜けてゆきます。

もう この9月 と 申しませば、
何やら やたらとスピーディーに、
過ぎゆく 心持ちがいたします。

 

かの グレゴリオであろうとも、
今月というものが、
ここまでの 速さを 見せつけるとは、

夢にも 思われなかったでしょうに。

 

12月 ともなれば、
師走で いらっしゃいますから、
先生方ですら

見事な走りを
見せねばならぬ

という、
古今東西の決まり事もあり、
このような 結果も 納得ですけれど。

 

 

 

今は まだ、9月 なわけです。

なのに もはや、23日です。

来週には、月末です。

さすれば、
はやばや 10月です。

 

9月という月は こんな風に、

まばたきする間も 与えず
過ぎ行くような、

そんな 月で あったのでしょうか。

 

きっと。

わたくしの知らない間に、
この9月は
変わってしまったのでしょう。

きっと。

あの夏の合宿で、

月は、
変わってしまったのでしょう。

 

今までは 、
ただの 生意気な ルーキー
だったけれど、

双子の弟との別れ、

幼馴染みへの想い、

何よりも 自分への挑戦。

そんな青春が、

ただの 9月 を、

わたくしの知らない

セプテンバーへ、

成長させたに 違いありません。

 

そう 思い返せば、

走り抜ける その背中は、

去年よりも ずっと

たくましかったように
思います。

 

ああ、いけませんね。

わたくしと しました事が。

これしきのコトで、
目頭が 熱くなって参りました。

 

思えば わたくしは、
9月の事を 思うあまり、
厳しく 接しすぎたかもしれません。

 

9月の成長を 思えばこそ
とはいえ、

なぜあの時、あんな風に、

華やかな 7月や8月と比べて、

もっと
夏休みを増やしなさいと、

キツく 当たってしまったのでしょうか。

 

敬老の日のような
地味な 行事だけでなく、

クリスマス や
バレンタインのような、

世間様が
浮かれ騒ぐイベントを
催してみなさい と、

大きな声で、
しかった事もございます。

 

なのに、

そんな わたくしにも、

9月は いつも変わらずに

 

 

 

9月でした。

 

 

 

ゴメンね、9月……

季節が 変わりゆくように、
9月の 成長も、
止めることなど 出来はしないのだと、

いまさらに なって、
しみじみと 感じております。

でも、今なら

笑顔で、お伝え出来ましょう。

 

 

 

 

君なら絶対

 

甲子園に

行ける

 

 

 

 

 

つってね!

 

えぇえぇ、まぁね。

こんな感じで。

今宵も わたくしの神経は、
呼吸を止めて
スットンキョーに
タッチして おりますけれど、

 

 

皆さまこそは

どうぞご無事で!